ビール日記 ヤッホーブルーイング「SORRY UMAMI IPA」
かつお節を使用している、とラベルに書いてある。
成城石井で、今夜のビールは何にしようか品定めしている時、目に留まった。
あと味がかつお節なのか、いきなりドッとかつお節風味が泡とともに流れ込んでくるのか。
フルーティな味わいが売りのIPAとかつお節風味があうわけが無い。
いつものインドの青鬼を購入しよう。
でも、大好物のインドの青鬼を開発したメーカーの新製品なんだから、ファンとしては試す義理があるのではないか?
他のビールは品薄なのに、「SORRY UMAMI IPA」は在庫を見る限りまだ2本くらいしか売れていないようだ。
ヤッホーブルーイングのファンとして、忠義を尽くすことに決めた。
恐る恐るひと口舌に転がし、香りを嗅ぐ。かつお節の匂いは全然しない。舌触りは滑らかで、微かにIPA特有のフルーティな香りと苦味を感じる。喉に流し込んで、慎重に残り香を確かめるが、かつお節の香りはやはりない。
個性的過ぎて飲み残しちゃうかと思いきや、ちょっと物足りないくらいあっさりとした味わいだ。
なんでかつお節を使用したのか、ヤッホーブルーイングのHPを見てみた。
「かつお節を使用する狙いは、かつお節が持つうまみ成分により酵母の働きを活性化させ発酵を促進させることです。これにより、ふんだんに使用したアメリカ産ホップのシトラスやトロピカルフルーツを思わせる香りがより一層引き立ち、華やかでジューシーな味わいに仕上がります。」
なるほど、かつお節はあくまでIPAらしさを爆発させる着火剤だったのだ。
私はもっと苦味も香りも強い味わいが好きだけど、よなよなエールや水曜日のネコでIPAが癖になったファンの、次のステップとしてはピッタリな商品だと思う。
日本のIPA業界を牽引しているヤッホーブルーイングが、「これが我らが開発したジャパニーズIPAなんだ!」と宣言するがごとくジュポニズム溢れるデザインにしたラベルも、味わった後だとイカして見える。
酸味★☆☆☆☆
苦味★★☆☆☆
香り★★★☆☆
口当たり ★★★★★
旨味・コク★★★☆☆